2013年02月01日

ヨークシャーテリアの子に多い病気①

最近、当院ではどういうわけか(?)、


ヨークシャーテリアの子とラブラドールの子の来院数が増えています。


今回はヨークシャーテリアの子に多いトラブルについて、簡単にお話させて頂きます。




若いうちに多い異常として、乳歯遺残があります。


大人の歯に生え変わるときに、乳歯が抜けず残ってしまいます。


これはヨーキーちゃん独特というわけではなく、小型犬の短頭種に多くみられます。


乳歯が残っていても、すぐになにか問題が出るわけではないのですが、


歯並びが悪くなり、その影響で歯石が付着しやすくなりますので、


なるべくなら乳歯の抜歯をお勧めします。



皮膚のトラブルとしては、皮膚糸状菌症(ひふしじょうきんしょう)が他の犬種に比べ多くなります。


皮膚糸状菌症とは、要するに真菌、カビのことで、人間に感染することもあります。


ヨーキーの子は他の犬種に比べ、多いといわれています。


この場合、カビに効果的なシャンプーを使う場合や、抗真菌薬の内服を行います。


治療を行ってすぐに見た目は改善する子もいますが、


完全に治るには2ヶ月近くかかってしまいますので、根気よく治療してあげる必要があります。



また同じ皮膚のトラブルとして、


CDA:color dilution alopesia(淡色被毛脱毛症などと訳されます)と言われる、


遺伝的な病気があります。


日本語のとおり、淡い色の毛だけが抜けてしまいます。


子犬のうちはしっかりと毛が生えていますが、


徐々に脱毛が目立つようになり毛が生えてこなくなってしまいます


また徐々に脱毛してくる病気ですが、ある時ごっそりと毛が抜けて、


そのまま毛が生えないために気がつくこともあります。



記憶に強く残っている子では、


もともとは毛がしっかり生えていた1歳のヨーキー君、


トリモチに絡まってしまい、トリモチをはがした後から急に毛が生えてこなくなったということでした。


またシャンプーをしてから、急に毛が生えてこなくなった、というヨーキーちゃんもいました。


この子はそれまでも自宅で何度もシャンプーをしていて、とくにトラブルがなかったのです。


どちらの子も生まれつきこの病気を持っていて、


毛が生えなくなってきていたのですが、最初は気づかず、


ごっそりと毛が抜けた後、毛が生えないことに気がついたというパターンです。


根本的な治療方法はないのですが、


ビタミン剤やサプリメントなどで若干の改善


があることもあります。



その他にもヨーキーちゃんに多い病気があるのですが、


今回はココまでにさせて頂き、また次回にその他の病気に関して説明します。



そういえば我が家の15歳のヨーキー、ケンちゃんは歯周病がかなり進行してしまったため、


先日麻酔をかけて歯の処置を行いました。


歯石を除去し、悪い歯を何本か抜きましたが、翌日にはケロッとして食欲旺盛。


日常の歯のケアは続けないとまた歯石は着いちゃいますが、


綺麗な歯を保つのは、なかなかやっぱり難しいものですね。
  
  • LINEで送る


Posted by 駿河どうぶつの病院 at 16:56Comments(0)犬種別