2014年12月31日

2014年も残すところあと数時間

皆さんにとって今年はどんな年でしたか?

当院は小さな病院ですが、沢山の患者さんに来て頂けました。

投薬・手術・飼い主さんのケアにより病気から回復した子、

病気と闘っても、しかし残念ながら亡くなってしまった子もいます。

2015年も皆様と動物たちが穏やかな暮らしを送れる

お手伝いできるようにしていきたいと思います。

さて2014年最後の投稿はトリにふさわしいこの2人。

甲状腺機能亢進症の治療を頑張ってくれている20歳6ヶ月の猫ちゃんと、

お腹の中のガンと会陰ヘルニア(肛門周囲の脱腸)を患っている17歳のワンちゃんのコンビです。



ワンちゃんはちょうど1年前の2014年1月に病気が発覚しました。

年齢的なこともあり手術は見合わせ、

余命も数ヶ月くらいではないかと飼い主さんにお話しました。

飼い主さんは若い方ですが、

こちらがびっくりするほどの丁寧で適切なケアを自宅でしてくれており、

病の発覚から1年が経過しようとしています。

お腹の中のガンはかなり大きくなっており、

また足腰も弱ってきていますが、

飼い主さんの愛情を浴びてとても幸せそうです。

猫ちゃんも甲状腺機能亢進症と診断してからすでに1年以上経過し、

毎日飲み薬を飲んで暮らしていますが、

病院で怒る元気がまだまだ十分あります(笑)


自宅では二人がべったりというわけではないようですが、

病院に来る時にはカートに入り寒くないように毛布に包まり、仲良しです。

写真を撮らせてもらった後、

すぐに猫ちゃんはワンちゃんの毛皮に顔をうずめてグッスリ。

暖かくて心強くて気持ちいいんでしょうね。

闘病は続きますが、これからもこんな姿をずっと見せてもらいたい。


2015年もみんなの幸せそうな表情が見れることを楽しみにしています。

   
  
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Posted by 駿河どうぶつの病院 at 20:09Comments(0)

2014年12月29日

猫ちゃんの子宮蓄膿症

今年も残すところあと3日ですね。


この時期ですので、

避妊手術や去勢手術などの急を要さない手術の予定は入れないようにしていますが、

急ぐ必要のある手術に関してはそうも言っていられません。


1週間ほど前から元気と食欲が低下しているという猫ちゃん、

まだ4歳と若い子ですが子宮蓄膿症と判明しましたので、

手術を行いました。


検査で右の子宮が膿が貯まって腫れていることはわかっていましたが、

お腹を開けてみると膿が貯まっているのはやはり右の子宮だけで、

左側の子宮は正常に近い状態でした。

また手術前の超音波検査でははっきりとわからなかったのですが、

腫れている子宮の一部が破けてお腹の中に膿が少し漏れ出し、

腹膜炎(お腹の中全体の炎症)も起こしている状態でした。


子宮蓄膿症もそうですが、腹膜炎は即生命に直結する一大事です。

腹膜炎の場合、食欲が全く無くなり、

何度も吐く・元気がなくグッタリしているなどの明らかにおかしい状態になることが通常ですが、

猫ちゃんの場合、腹膜炎を起こしていてもある程度食欲があったり、

比較的元気があったりすることがあります。


以前にも腸に穴が開いているのに、

食事をそれなりに食べていた猫ちゃんを見たことがあります。

(ワンちゃんの場合そうはいきませんし、人間だったらきっと七転八倒の悶絶でしょう)


この猫ちゃんの場合、少し前から子宮に異常が出ており、

それが1週間前に子宮が破れて腹膜炎を起こし、

食欲・元気がなくなってきていたと思われます。

腹膜炎の影響で膀胱の根元・子宮・尿管が癒着していたため、

癒着を慎重にはがして子宮を摘出し、お腹の中の洗浄をして手術を終了しました。

現在は入院中ですが体調はかなり改善していますので、

このまま年内に退院できそうです。


恐らくこの猫ちゃんが当院での2014年最後の手術になりそうです。

(異物誤食の可能性がある猫ちゃんの胃カメラ検査を行う予定があり、

その結果次第ではその子が今年最後の開腹手術になる可能性がありますが・・・)


もう年末年始のお休みに入っている方も多いかと思います。

人間も動物も何事も無く平穏な年末年始になるといいですね。 



     
  
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Posted by 駿河どうぶつの病院 at 16:57Comments(2)病気の話

2014年12月25日

クリスマス

日付が変わって今日はクリスマスですね。

この時期はワンちゃん猫ちゃんにとって危険がいっぱいです。


もうイヴが過ぎてしまいましたが、鳥の骨はしっかり片づけをしましたか?

袋に入れてゴミ箱へ、だけでは危険ですよ。


匂いにつられ、ゴミ箱をあさって鳥の骨を食べてしまう子が少なくありません。

口の届かないところへしっかりと片付けてくださいね。


ちなみに、鳥の骨を食べると危険だといわれていますが、本当でしょうか?

個人的な経験では、鳥の骨を食べてしまった子の多くが

無症状もしくは軽い嘔吐や下痢だけでした。

レントゲンを撮ると胃の中にはっきり写っていた鳥の骨が、

半日ほどで溶けてしまっていることも何度も経験しています。


しかしこれは調理法(圧力釜で調理して骨まで脆くなっているかどうか)や

鳥の種類・状態(ブロイラーか栄養たっぷり骨も丈夫な地鶏か)などで異なってくるようです。

実際に鳥の骨が胃腸の粘膜を傷つけ、

ひどい消化器症状を起こした子も見たことがありますし、

知り合いの獣医師からは鳥の骨が腸に刺さって穴が開いた子の話も聞いたことがあります。

食べないことに越したことはありません。


ポインセチアも胃腸を壊す可能性があります。

こちらも軽い症状ですむことがほとんどですが、

中毒で重篤な状態になってしまったという子もいます。


またケーキ類も食べても全く問題ない子もいますが、

脂肪分が多いためお腹を壊したり、ひどいと膵炎になってしまう子がいます。


その他に、ワンちゃん用のクリスマス衣装を飲み込んでしまった子や、

枕元に置いてあったサンタさんがプレゼントを入れる予定だったお子さん用靴下がワンちゃんの胃の中へ

というケースも数件見たことがあります。

異物誤食はこの時期ならでは、というわけではありませんが、

靴下の誤食が増えるのはこの時期かもしれません。


せっかくのクリスマス、人間も動物も何事もなく楽しめるといいですね。



  
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Posted by 駿河どうぶつの病院 at 00:44Comments(0)

2014年12月11日

年末年始の休診のお知らせ


年末年始の診察のお知らせです。

年内は31日(水)午前中までの診察

年始は1~3日までは休診

4日(日)は午前診察のみ、

6日(火)からは通常診察となりますので、ご注意ください。

急患の方は可能な限り対応しますので、まずお電話下さい。


年末年始はフード・薬の流通も止まってしまいますので、

フード・治療薬の継続が必要な方は、お早めに取りにいらしてください。


また今週14日(日曜)の午後から16日(火曜)午前までは休診になりますので、

ご注意下さい。
  
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Posted by 駿河どうぶつの病院 at 18:56Comments(0)臨時休診

2014年12月01日

12月の臨時休診のお知らせ

12月の臨時休診のお知らせです。

12月14日(日)午後

12月16日(火)午前は休診とさせて頂きます。

ご不便をおかけしますが、ご了承下さい。

急患の方はお電話頂ければ、獣医師一人での対応となりますが、

可能な限り対応します。  
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Posted by 駿河どうぶつの病院 at 11:38Comments(0)